2月7日昼(日本時間8日未明)、石破茂首相は米ホワイトハウスでトランプ大統領との初の首脳会談に臨み注目を集めています。
石破さんの礼儀作法についてX(旧ツイッター)では「日本の恥」とトレンド入りしていますが、一旦置いといて…

難しいのは苦手なので、会談内容について分かりやすく要点だけ知りたいです。
はい。
この記事では、石破首相とトランプ大統領の発言内容についてまとめました。
【日米首脳会談のノーカット動画を観たい方ははこちら↓↓↓】
日米首脳会談

石破首相の発言〈まとめ〉
関税について

「お互いの利益になることが重要だ。アメリカの発展、そして日本の発展のために有益な制度となることを期待している。具体的なことは、これからだ。」
自動車工場について

「トヨタ自動車の豊田章男会長はトランプ大統領が再び就任することを心待ちにしていた。トヨタ自動車は、アメリカで工場を拡張・新設する計画を近々、実行する。4月から本格的に稼働する。」
大手トラックメーカーのいすゞ自動車について「まだ発表していないが、近々アメリカに工場を建設し、多くの雇用をつくることを決定した。」
対米投資について
石破総理大臣は日米首脳会談で、通信大手ソフトバンクグループの孫正義社長が先にアメリカに巨額の投資を行うと発表したことに触れ、以下のように述べました。

「日本のアメリカに対する投資は、この5年間、連続して世界一であり、これから先、もっと伸ばしていきたい。」
トランプ大統領の発言〈まとめ〉
冒頭の発言

「私は来週、他国と互恵的な貿易を行うことについて発表する予定だ。望んでいるのは、これ以上でも以下でもない。来週、貿易だけではなく、ほかにもいろいろなことを発表するつもりだ。」
安部元総理について

「シンゾウは私のすばらしい友人だった。彼の身に起こったことは恐ろしく、これほどまでに悲しい気持ちになったことはなかった。」
石破総理について

「石破総理大臣と会えて大変光栄だ。彼は非常に尊敬されている人物で、すばらしい仕事をしている。石破総理大臣は日本国民からとても好かれている。彼を大統領執務室に迎えることができて本当に光栄だ。」
対日赤字について

「アメリカは日本に対しておよそ1000億ドルの赤字を抱えている。日本がとても優れた交渉者であり、驚くことではない。しかし、私たちはそれを縮小し、対等な関係にまで持っていきたい。簡単にできると思う。それが私のやりたいことだ。他の国々も、赤字についてはアメリカと対等な関係にしていきたい。」
自動車関税について

アメリカに輸入される自動車に対する関税については?

「それは常に検討している。」
USスチールについて

日本製鉄によるUSスチールの買収計画については?

「それについてとてもよい情報が得られると聞いている」

USスチールの売却について考えを変えたのか?

「いいえ。われわれはきょう、それについて話し合うだろう。」
北朝鮮について

「北朝鮮について議論する。これは常に議題になることだ。」
ロシアによるウクライナ侵攻について

「おそらく来週、ゼレンスキー大統領と会談する。プーチン大統領とも話すだろう。あの戦争が終わるのを見たい。」
ガザ地区について
トランプ大統領はガザ地区をアメリカが長期的に所有して再建すると主張し、地区の住民を別の場所に移住させるべきとの考えを示しています。

「何も急ぐことはない。われわれがそこにいる事実、そこに投資しているという事実が平和につながると思う。」
共同記者会見

石破首相の発言〈まとめ〉
トランプ大統領の印象について

「今まで何年も何年もほとんど毎日、テレビでみていたので間近に見ることの感動は格別なものがある」
「テレビでみると声高で、かなり個性強烈で、恐ろしい方だという印象がなかったわけではないが、実際にお目にかかると本当に誠実な、アメリカや世界に対する強い使命感を持たれた方だということをお世辞をまったく抜きに感じた。」
日米関係について

「トランプ大統領と胸襟を開いて、率直に意見を交わすことができ、内容も充実した非常に有意義な会談となった。新たな『船出』となった会談の成果として発表する共同声明は今後の日米協力のいわば『羅針盤』となる文書だ。この成果をもとにトランプ大統領とともに日米関係の新たな黄金時代を築いていきたい。」
対米投資について

「日本は経済面でもアメリカにとって最も緊密なパートナーだ。トランプ大統領の就任を受け日本企業の対米投資の機運はいっそう高まっている。きょう私から『対米投資額を、1兆ドルといういまだかつてない規模まで引き上げたい』とトランプ大統領に伝えた。」
日本製鉄のUSスチール買収計画について

「トランプ大統領からも言及があったように、買収ではなく投資だ。日本の技術も加えて良い製品を作り出し、それが日本とアメリカ、そして世界に貢献できる製品が生み出されていることに日本も投資を行う。どちらかが利益を得るというような一方的な関係にならないことを大統領との間で強く認識を共有した。大きな成果だと考えている。」
関税について

「関税は互いの利益となるような形で設定されるべきものだ。日本はかつてない規模の投資をアメリカに行い、多くの雇用を創出するということで、1兆ドルを視野にさらに拡大させていく。それはアメリカの利益であると同時に、日本の利益でもなければならない。投資とはそういうものだ。」
LNGの輸入・輸出について

「LNGのみならずバイオエタノールやアンモニアという資源が安定的にリーズナブルな価格で提供されることは日本にとって大きな国益だ。アメリカの対日貿易赤字を減らすことにもつながるものでLNGの採掘が成功裏につながることを期待している。」
「相互に利益のある形でアメリカから日本へのLNG=液化天然ガスの輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認した。」
為替について

「為替については1期目のトランプ政権の時と同様に、日米の財務大臣の間で緊密な議論を継続させていくことになった」
拉致問題について

「拉致被害者もそうだが、ましてや家族はもっと高齢化しており、時間的にあまり余裕はない。拉致問題は日本の問題であることをよく認識しながらトランプ大統領のさらなる力、行動に期待するところは大きい。」
「拉致被害者と、その家族が高齢となる中で私の強い切迫感と決意を直接伝え、問題の即時解決に向けたトランプ大統領の力強い支持を改めていただいた。」
日米同盟の強化について

「日本とアメリカが力を合わせて、世界の平和のため地域の安定のため、お互いが責任を果たしていくことで一致した。防衛費の増額はアメリカに言われて日本がやることではない。日本が日本のためにみずからの責任で決断すべきものだが同盟国のアメリカとの意思疎通は当然必要だ。」
北朝鮮について

「北朝鮮については、世界にとって深刻な脅威となっている核・ミサイル開発への対処の必要性や、完全な非核化に向けて、日米が連携して取り組んでいくことを確認した」
同志国について

「日米豪印のクアッドや日本とアメリカに韓国やフィリピンを加えた3か国での協力など地域の重層的な同志国ネットワークの協力をいっそう積み上げていくことでも一致した」
台湾海峡について

中国を念頭に「力や威圧による一方的な現状変更を許さず、東シナ海や南シナ海でのそうしたいかなる試みにも反対するという決意を確認した。同時に台湾海峡の平和と安定の重要性も改めて確認した。」
安保条約第5条について

「日米安全保障条約の第5条が沖縄県の尖閣諸島に適用されることを改めて確認した。」
日本の防衛について

「私からは同盟国として責任をアメリカと共有し役割を果たす用意があると伝えた。また日本の防衛力の抜本的強化に向けた取り組みへの決意を改めて表明し、日本の防衛に対するアメリカの揺るぎない関与を確認した。」
日米同盟の抑止力について

「日米両国の国益を相乗的に高め、インド太平洋地域に平和と繁栄をもたらすためになすべきことは『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けた『力強く揺るぎない日米同盟』のさらなる強化だと確信している。トランプ大統領との間で日米同盟の抑止力と対処力をともに高め、地域の課題に緊密に連携して向き合っていくことを確認した。」
記者からの質問について

「もしアメリカが日本に関税をかけたら報復関税をかけるのか?」

「『仮定のご質問にはお答えを致しかねます』というのが日本の定番の国会答弁だ」

「とてもいい答えだ。なんていい答えなんだ。石破総理大臣はやるべきことがわかっている。ありがとう」
トランプ大統領の発言〈まとめ〉
最先端技術について

「われわれはきょうAIや量子コンピューター、半導体やその他の重要な技術において最先端を走り続けるため、日米両国がさらに何ができるかを話し合った。」
日本について

「日本はすばらしい国だ。強く、誇り高い国だ。世界の歴史上、偉大な文明のひとつを有する国だ。80年近くにわたって日米両国は、他国ではほとんど見られないような、海を越えたすばらしい友情を享受してきた。歴史、商業、文化、そして大いなる尊敬の絆で結ばれている。きょうの会談を経て、私は日米両国とその他の国々との間の大切な同盟関係が将来にわたって長く繁栄し続けると確信している。」
USスチールについて

「彼らはUSスチールを所有するのではなく、多額の投資をすることで合意した。これは非常にエキサイティングなことだ。」
米産LNG輸入について

「日本がまもなく記録的な量のアメリカ産のLNG=液化天然ガスの輸入を新たに開始すると発表できることをうれしく思う。」
「アラスカは日本から最も近い石油やガスの主な産地で、ほかの場所と比べると距離は半分以下だ。アラスカの石油とガスに関し、日米の間で何らかの共同事業を行うことについて話していて、非常に興奮している。」
貿易赤字について

「慢性的な貿易赤字はわが国の経済を弱体化させている。日本との貿易赤字は1000億ドルを超えているが、これを解消するつもりだ。率直に言えば原油とガスだけですぐに解消できると思っている。それを非常に迅速に実行するつもりだ。」
経済関係について

「2国間の重要な経済関係とその継続について長く、念入りに話をした。アメリカと日本は年間3000億ドル以上のモノやサービスの貿易を行っている。日本は8000億ドル近くの投資を行っており、投資は今後数か月間でほかのどの国よりも増加し、日本は競争力を得るだろう。」
朝鮮半島について

「私が1期目に始めた朝鮮半島の安全と安定に向けた取り組みに引き続き関与する。」
北朝鮮について

「われわれは北朝鮮とつながりを持つ。私はキム・ジョンウン(金正恩)総書記と とても仲がよかった。とてもいい関係で、彼と仲よくなれたことはみんなにとって大きな財産だと思う。日本もその考えを気に入っている。」
中国経済について

「われわれは、中国の経済的な攻勢に対抗するため、さらに緊密に協力することで合意した。」
軍事費について

「日本はアメリカの軍事輸出品や装備品の購入が最も多い国の1つだ。」
「アメリカ政府は日本に対し、およそ10億ドル、日本円にしておよそ1500億円の防衛装備品などの売却を承認した。」
インド太平洋地域について

「平和と安全を維持するために石破総理大臣と緊密に連携し、インド太平洋地域に力による平和をもたらす。」
安全保障について

「アメリカは日本の安全保障に全面的に関与する。われわれはアメリカの抑止力を拡大させていく。」
記念撮影について
石破総理大臣は日米の首脳による共同記者会見の冒頭、アメリカのトランプ大統領から2人のツーショットの写真を受け取りました。


「石破総理大臣とごいっしょできて大変光栄だ。少し前に一緒に写真を撮りとてもすてきだったので、ここで見せようと思った。これがその写真だ。私も彼のようにハンサムでありたいが、そうではない。」
日米首脳会談のノーカット動画はこちら↓↓↓】
まとめ

この記事では、石破首相とトランプ大統領の日米首脳会談の発言内容についてピックアップしてまとめました。
アメリカを訪れた石破総理大臣は、トランプ大統領と初めて会談し、日米同盟をインド太平洋地域の平和と安全の礎だと位置づけ、同盟の抑止力と対処力を強化することで一致しました。
また共同記者会見で、アメリカへの投資額を1兆ドルの規模まで引き上げたいとしたほか、日本製鉄によるUSスチールの買収計画は投資としての意味合いがあり一方的な利益にはならないという認識を共有したと明らかにしました。
今回の会談をはずみに、首脳間のつながりをさらに強固なものにし、日米関係の安定的な維持・強化に繋げていけるかが問われることになりそうです。
コメント